スイングをするときには、回転の軸があります。
軸を曲げずに、まっすぐに立てることで、
無駄な動きがない、スムーズな回転ができます。
逆に、軸が曲がっていたら、
ガタガタしてしまい、うまく回ることはできません。
さて、その軸とは身体のどこを通っているのでしょうか?
軸は踵!
回転軸は、脚の前側ではなく後ろ側、つまり踵の付近です。
つま先ではありません!
後ろ脚(右打ちの右足)、前脚(右打ちの左足)の軸、
どちらも踵を通ります。
下のフェデラーのスイングでの右足を見てみると、
軸が踵を通っていることがわかります。(0〜15秒)
もし軸がつま先を通っているとしたら、
「踵が」つま先の周りを動くはずです。
でも、そうはなっていません。
むしろ、「つま先が」踵の周りを回っています。
少なくとも「地面を親指のつま先で蹴って」
スイングしているのではなさそうです。
踵から太腿の後ろを通り、背中を通ります。
スイングで後ろ足が引かれる動き
野球、テニス、様々なスポーツで、
スイング時に後ろ足(右利きバックハンドでの左足)を
背中側に引く動きが見られます。
上の動画で、フェデラーの左足は、
なぜ背中側に引かれているのでしょうか?(7秒〜)
「後ろ足のつま先で地面を押す」と考えると、
後ろ足が背中側に引かれる理由はわかりませんが、
「後ろ足の踵に軸がある」意識でスイングをすると、
確かに後ろ足が背中側に引かれます。
(試してみて下さい)
どうやらトッププロは、こういう意識で
スイングしているようです。
深層筋を使ったスイング
踵を軸としたスイングでは、
身体の深層の筋肉が使われます。
例えば、踵を踏み込む際には、大腰筋が働きます。
結局、踵に軸を通すということは、
深層の筋肉を含めた、全身の力を
うまく使うということなのです。
深層の筋肉が使われることで、
軸がまっすぐに安定し、無駄のない
効率の良いスイングになるのでしょう。
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まとめます。
- スイングでは、後ろ足の軸は踵側にある
- 後ろ足を背中側に引く動きが出るのは、踵側に軸があるから
- 踵側に軸があると、身体の深層の筋肉が働き、軸が安定する
次回は、身体の後ろ側を使って生活する際に
意識したいことについてお話します。