前回は、足の小指が使えているかどうかの
見分けかたを説明しました。
今回は、足の小指が使えていないと、
何が起きるのかを説明していきます。
○膝への負担
手で物を持つとき
「親指〜中指はできるだけ軽く握り、薬指と小指で持つ」
というのは、様々な武道やスポーツで教えられることです。
このことは、足にも当てはまります。
小指が重要なのは手だけではないのです。
手も足も小指まで使えて初めて、
体の能力を活かすことができるのです。
足は、道具こそ持ちませんが、重い体重を支え、
自由自在に動き回るために、強い力がかかります。
その際に足の小指側が使えていないと、
膝に負担がかかり、O脚になったり、
膝を痛める原因となることもあります。
○膝にかかる力のバランスが崩れる
足の小指側が使えず、親指側ばかり使っていると、
膝がまっすぐではなく、内側に入りやすくなります。
この場合、膝に対して常に横向きに力がかかってしまいます。
このまま生活を続けていると、バランスを補うために、
例えば腿の外側の腸脛靭帯が緊張したり、
あるいは、腿内側の内転筋が緊張したりします。
影響の出方は人それぞれなので一概には言えませんが、
いずれにせよ膝が片側に引っ張られた状態ですから、
O脚や膝痛の原因となります。
一方、足の小指側まできちんと使えていれば、
足はまっすぐにつけますから、
膝にかかる力もまっすぐになります。
それに伴い、足の内側、外側の筋肉の
不要な緊張もなくなりますから、
足をまっすぐに出すことができます。
つまり、足の小指まで使うことで初めて、
ムダのない効率的な体の動かし方ができるのです。
当然、スポーツのパフォーマンス向上にもつながります。
足の小指は、身体にとっては小さなパーツですが、
非常に重要な部分なのです。
Fujimoto