身体を正しく使う上で、
実は「手足」はとても重要な部分です。
(ここでは言う「手足」とは、おおまかに
手首から先、足首から先を指します)
こののシリーズでは、
手足の重要性についてお話していきます。
まず、なぜ手足が大事なのでしょうか?
その理由を考えてみます。
手足と回復力
手と足は身体の末端です。
心臓からスタートした血流が、
動脈を通って酸素や栄養分を運び、
最後にたどり着くのが、末端である手足です。
この、
身体の末端である手足から、血液は、
静脈を通って心臓へと戻っていきます。
ここで質問です。
もし、
末端である手足の毛細血管の血流が悪くなっていたら。
全身の血の巡りは、どうなってしまうでしょうか?
答えはご想像の通りです。
身体の末端である手足の凝りは、
全身の血流を妨げてしまいます。
血液は、身体に栄養分を送り届けるものですから、
末端の血流が悪くなると、
体全体の回復力が損なわれてしまうのです。
足は身体の土台!
以前のコラムでも書いた通り、足は身体の土台です。
(→【コラム】姿勢を良くするコツ(1)良い姿勢は土台から)
土台が崩れていては、その上に乗っている身体を
正しい姿勢に保つことはできません。
足はその重要性にも関わらず、
ないがしろにされてしまっている、
かわいそうな箇所なのです。
足についてはまた後ほど触れます。
手足と身体の使い方
身体を効率良く使うには、
末端である手足の力を使うのではなく、
胴体の大きな力を「手足を通して」
発揮することが必要です。
手足が、力を伝えるブレーキになってしまう例を、
実験してみましょう。
立って、手をパーにした状態で、
肩を中心に腕をグルグル回してみてください。
この感覚を、覚えておいてください。
次に、手をグーにして強く握り、
同じように腕をグルグルと回してみてください。
どうでしょうか?
腕の回り方が変わったのではないですか?
このように、手足が力んでしまうと、
胴体の大きな力の流れがせき止められてしまい、
非力な腕や脚、手足でがんばることになります。
腕や脚は、胴体に比べて小さいですから、
負担が大きくなると、
故障にもつながってしまうのです。
それでは、手足を力まずに使うには、
どうすればいいのでしょうか?
手足の使い方には、いくつかのルールがあります。
ルールを知っていれば、様々な場面で応用が効きます。
不必要な故障を避ける上でも、ぜひ知っておいて欲しいことです。
こちらについても、後ほど説明していきます。
まとめます。
身体を正しく使う上で手足が大事である理由は…
1. 手足が凝っていると回復しにくくなってしまう
2. 足は身体の土台である
3. 手足をうまく使うことで身体全体を使える
次回は「手」のケアの仕方を紹介します。