身体のどこで呼吸をする?
皆さんは、呼吸というと、
身体のどの部分でしていると思いますか?
試しに、大きく息を吸って、吐いてみましょう。
身体のどの部分を意識しましたか?
ほとんどの人は、
「胸からお腹」
を意識したのではないでしょうか。
呼吸を拡げるための知識
呼吸では、肺に空気を出し入れします。
肺は、胸の中に左右二つある、というところは
誰でも知っていることだと思います。
それでは、肺の高さは、
上はどのあたりまででしょうか?
下はどのあたりまででしょうか?
手で、だいたいどのあたりか、
高さを示してみてください。
さぁ、手はどの高さにありますか?
答えは、
下は、肋骨の一番下ぐらいまで、
上は、鎖骨の少し上ぐらいまで、
です。
おそらく、鎖骨より下に手があった人が
多いのではないかと思います。
そこで…
「肋骨全体が、風船のように上にも下にも膨らむ。
上は鎖骨の上あたりまで、下は肋骨の下あたりまで」
とイメージしながら、
先ほどと同じように呼吸をしてみてください。
胸の中にある風船が膨らんでいくイメージです。
実際に膨らまなくても、イメージだけで結構です。
先ほどとは違い、
「息が入る部分が胸やお腹よりも上下にふくらんだ」
と感じたのではないでしょうか?
背中で呼吸をする
更に一つ加えてみます。
「吸うときに、背中の上部、
肩甲骨の間のあたりが上に持ち上げられる」
「吐くときに、背中の下部、
肋骨の一番下あたりが下に引き下げられる」
とイメージしてみてください。
これも、実際にそう動くというよりも、
イメージだけで大丈夫です。
今度は
「身体の前面だけでなく、背中にも息が入った」
と感じた人が多いのではないでしょうか?
普通の人は「呼吸で背中を動かす」という意識は
低いはずなので、最初はうまくできないかと思いますが、
慣れてくると、呼吸でも背中が動いてきます。
(参考:
上後鋸筋(じょうこうきょきん)-筋肉.guide
下後鋸筋(かこうきょきん)-筋肉.guide
)
以上は、「ねこ背は治る!」という本当で紹介されている
エクササイズを少しアレンジしたものでした。
この本では、
「呼吸についての正しいイメージを持つことで、
呼吸を深くすることができる」
とされています。その通りですね。
野口整体の野口晴哉氏は、
「背骨に息を通す」
と表現されていますが、同様のことを
意味しているのではないかと思います。
このように、私たちが日頃何気なくしている呼吸は、
身体が本来動く範囲の、一部分しか使っていないのです。
そしてこのことは、呼吸には限りません。
まとめます。
- 普通の人は、限られた部分だけを使って呼吸している
- それは身体についての誤ったイメージを持っているから
- 実際には、肺は鎖骨の上まで、肋骨の下まで膨らむ
- 吸うときに背中の上部が持ち上がり、
吐くときに背中の下部が引き下げられる、
とイメージすることで、背中や胸全体を使って呼吸する助けになる
「呼吸が浅くなっている?」と感じたときは、
紹介しましたように
「胸だけでなく、背中にも息が入る」
というようなイメージをしてみてください。
深い呼吸は健康の源です。
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