先日テレビ番組で、ストレッチについて放送されていました。
そこで、今日はストレッチの種類についてお話しします。
ストレッチというと、大まかに、
スタティック(静的)ストレッチと
ダイナミック(動的)ストレッチの2種類が挙げられます。
それぞれの特徴について、見てみます。
スタティックストレッチ(静的ストレッチ)
一般的に、ストレッチと言って、
想像されるものはこちらでしょう。
スタティックストレッチでは、
筋肉に軽く緊張を感じ、痛みがない状態で、
息を自然に吐きながら、10秒〜30秒ほど保持します。
「痛みをガマンするのがストレッチ」というのは
大きな誤解です。筋肉を痛める危険があります。
痛みを伴わない、気持ちいい範囲で行うのが鉄則です。
(参考:「ボブ・アンダーソンのストレッチング」)
ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)
ダイナミックストレッチは、
筋肉を動かすことによって刺激を与えます。
日本語の「ダイナミック」という言葉からは、
激しい動きを連想してしまいがちですが、
ゆっくりであってもダイナミック(動的)です。
ダイナミックストレッチは、
瞬発力が求められるスポーツの
準備運動に、よく使われます。
ダイナミックストレッチの中でも、
刺激の軽いものから、徐々に強いものに
移っていくと良いでしょう。
また、ゲームの合間など、休憩時間に
パフォーマンスを落とさないためには、
スタティックストレッチよりも、
ダイナミックが有効です。
どのストレッチがいい?悪い?
ストレッチには、異なる種類のものがあり、
それぞれ最適な場面が異なります。
例えば、身体を柔らかくするストレッチと、
運動前のストレッチとでは、役割が異なります。
運動前にスタティックストレッチを行うと、
筋肉の瞬発力を低下させるという報告があります。
すなわち、30秒未満のスタティックストレッチングでは
パフォーマンスは低下させないものの、
30秒以上では低下させることが示唆されている。
「続報 運動前のストレッチングがパフォーマンスに及ぼす影響について」山口太一,2010
上の論文では、ウォームアップを目的とした
スタティックストレッチは、
15秒以内に留めることが提案されています。
運動前の準備をとしては、
スタティックストレッチ→ダイナミックストレッチ
というように、静から動へ移っていくとよいでしょう。
その際、スタティックストレッチでは、
息をゆっくりと吐きながら、
15秒以内の範囲で行いましょう。
まとめます。
- スタティックストレッチは、筋肉に軽く緊張を感じ、
痛みがない状態で行う - ダイナミックストレッチは、筋肉を動かすことによって刺激を与える
瞬発力が求められるスポーツの準備運動に適している - 運動前のスタティックストレッチは、15秒以内
どのストレッチが、良い、悪い、
ということではありません。
場面に応じて、適切なものを使い分けましょう。