1-3 足は身体の土台
藤本
足は、身体の土台だよね。では、土台が歪んでいたら、上に乗っているものはどうなるかな?
歪んだ土台の上に、まっすぐにものを立てるのは難しいと思います。
生徒
藤本
そうだね。土台を整えずに、上に乗っている部分の歪みを整えようとしても、難しい。
だから、まずは土台である足を整えることが、身体全体を整える上でも、とても大事なことなんだ。
土台が歪んでいると、その影響は身体のいろんな部分に出てくるんだ。例えば、足首を捻挫した野球選手は、肩を故障しやすくなったりするんだよ。
だから、まずは土台である足を整えることが、身体全体を整える上でも、とても大事なことなんだ。
土台が歪んでいると、その影響は身体のいろんな部分に出てくるんだ。例えば、足首を捻挫した野球選手は、肩を故障しやすくなったりするんだよ。
えっ!そうなんですか?足首と肩の故障が関係あるなんて!
生徒
藤本
じゃあ、傾いた不安定な土台の上で、全力で物を投げていると考えてみてよ。そんな動作を繰り返したら、どうなるかな?上半身に頼った投げ方になって、肩に無理な力がかかると思わないかな?
確かに、そう考えれば納得がいきます。
生徒
藤本
土台である足を整えることは、セルフケアだけじゃなくて、スポーツのパフォーマンスにもつながるよ。スポーツをしない人でも、足が歪んでいると、膝や腰にも負担がかかりやすい。歳を取ってから痛みも出やすくなってしまう。
だから、足をケアして、歪みを取って、整えてあげることが大事なのは、皆に言えることなんだ。でも、足をきちんとケアしている人は少ないのが現状。もっとケアしてあげてほしいね。
だから、足をケアして、歪みを取って、整えてあげることが大事なのは、皆に言えることなんだ。でも、足をきちんとケアしている人は少ないのが現状。もっとケアしてあげてほしいね。
なるほど…
生徒
手足が大事だという理由がわかりました。
・身体はつながっている
・手足が固まっているのに他の部分だけほぐしても、元に戻ってしまいやすい
・手は力まず必要最低限の力で使うといい
・足は身体の土台。足のケアは非常に大事
ということなんですね。
生徒
藤本
そうだね。手のケア、足のケアは、身体全体を健やかに保つためにも、とても大事。忙しくて他のことができないときでも、手足のケアはやってほしいね。
毎日やってほしい足のケアについて、動画でも説明していますので参考にしてみてください。
1-4 痛いところは悪くない
藤本
具体的なセルフケアの方法に入る前に、知っておいてほしいことを、いくつか話しておこう。
一つ目は、痛いからといって、そこが悪いとは限らない、ということ。
一つ目は、痛いからといって、そこが悪いとは限らない、ということ。
どういうことですか?
生徒
藤本
例えば、クライアントさんで、膝が痛いという人がいるとする。そういう人は、痛みがある膝をマッサージしてほしい。実際に、膝が痛いのだからね。
確かに、痛みがある部分をマッサージして血流がよくなれば、痛みは減るよ。でもこれは対症療法で、原因を取り除いたことにはならないんだ。
確かに、痛みがある部分をマッサージして血流がよくなれば、痛みは減るよ。でもこれは対症療法で、原因を取り除いたことにはならないんだ。
でも、痛いところをマッサージするのは、普通のことではないのですか?
生徒
藤本
打撲とかの外傷の場合は別として、痛みは、偏った使い方で酷使された身体からの、やめてくれというサインなんだよ。実は、原因はその部分にはない場合も多い。膝が痛いけど、悪いのは膝じゃない、ということも多いんだよ。
先ほど、足首の捻挫が肩の故障につながる、というお話もありましたね。
生徒
藤本
そう。原因は身体の他の部分にあるかもしれないんだ。
藤本
原因が何かを考えず、痛む部分だけを処置しても、原因はそのままだから、しばらくするとまた痛みが再発してしまう。痛みは結果であって、原因じゃない。これを知っておいてほしい。
先ほどの、肩こりと指のケアの話もそうですね。
生徒
藤本
そう。だから、身体に痛みが出た場合、その原因となる部分を見つけて、そこから原因に働きかけるといいんだ。
全身がガチガチの人もいるから、そういう場合は、原因が一つではなく複数ということもある。
原因が、患部からかなり遠い部分である場合もあるんだ。例えば、足の指の歪みで、首や肩に痛みが出ることだってあるんだよ。
全身がガチガチの人もいるから、そういう場合は、原因が一つではなく複数ということもある。
原因が、患部からかなり遠い部分である場合もあるんだ。例えば、足の指の歪みで、首や肩に痛みが出ることだってあるんだよ。
ええ?どうしてですか!?
生徒
藤本
バランスが崩れるから。例えば、足の指が歪んでしまうと、足への体重のかかり方が変わるよね。土台が歪み、姿勢が崩れて、例えば頭が前に出てしまったとする。前に出た頭を後ろに戻そうと、首の筋肉には負担がかかるね。頭は、大人だと4〜5kgもある。細い首の筋肉で、その頭の重みをずっと支えていたら、どうなるだろう?
首の筋肉に負担がかかりますね。なるほど…
生徒
藤本
手への施術なのに、腰の痛みが取れる。
足への施術なのに、首の痛みが取れる。
身体は繋がっているのだから、何も不思議なことではないんだよ。
足への施術なのに、首の痛みが取れる。
身体は繋がっているのだから、何も不思議なことではないんだよ。
一般の人からすると、不思議なことだと思います…。
生徒
藤本
痛みという「結果」には、それを作り出している「原因」があるんだよ。例えば、身体の一部を酷使していたり、長い時間、歪んだ姿勢で過ごしていたり。
その原因の方をどうにかしないと、痛い部分を診てもらっても治らない、ということになってしまう。
だから、身体に痛みが出たら、原因は何かを考えてみてほしい。
すぐにわかるようにはならないかもしれないけど、なるべく多くの人に役に立つように、基本的なことや、よくあるパターンを説明していこう。
その原因の方をどうにかしないと、痛い部分を診てもらっても治らない、ということになってしまう。
だから、身体に痛みが出たら、原因は何かを考えてみてほしい。
すぐにわかるようにはならないかもしれないけど、なるべく多くの人に役に立つように、基本的なことや、よくあるパターンを説明していこう。
第1章まとめ
- 健康を考える上で「手足」がとても大事。特に肘から先、膝から先。手足が整っていないと、他の部分をケアしても、すぐに元に戻ってしまう
- 首や肩の凝りを治すには、肘から先、手の指からほぐすといい
- 手は、なるべく力が抜けて、必要最小限の力で使うのが理想
- 土台である足を整えることは、セルフケアだけじゃなくて、スポーツのパフォーマンスにもつながる
- 痛みは、偏った使い方で酷使された身体からのサイン(打撲は別)。身体に痛みが出た場合、その原因となる部分を見つけて、そこから原因に働きかけるといい
セルフケアのコツ 第2章 ストレッチで誤解されがちなこと へ続く